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どうも、僕です。このところ毎日のようにブログを更新しています。というより、時間のあるときに書き溜めたものを予約機能で投稿している感じ。しかし、そろそろボードゲームレビューのストックがやばいです笑 月に1回のボードゲーム会でしかプレイできないのがキツい……。映画や読書記録なんかはガンガンあげられるんですけど……。

そんな月に1回の「いわきでボードゲームは、セザンヌ会」の次回は、10月17日(土)に開催します!

さて、今回の紹介記事は、ウヴェ先生の「グラスロード」をば。

【 グラスロード (Glass Road) 】
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【基本概要】
プレイ人数:1人~4人
プレイ時間:45分~60分
テーマ:18世紀バイエルンに住むガラス職人たち
こんな人にオススメ!:ウヴェ大好き、資源管理が好き、バッティングの読み合いが好き、仕事の早いヤツが好き、ガラス職人が好き、森林伐採が好き、バイエルン地方が好き(ドイツ南部)

どんなゲームかっていうと、基本自体はよくある箱庭系のゲーム。建物タイルを購入&配置して、自分の町や村を作り上げていくというもの。その建物の効果で資源を変換したり、勝利点を獲得していくわけ。しかしそれはこのゲームの大筋であって、細かいディテールにウヴェらしさが光ります。

アクション選択は、15枚あるカードの中から5枚を選び、さらにその中から3枚を選んでプレイすることで実行される。しかしこの時、他のプレイヤーの手札にも同様のカードがあった場合、そのプレイヤーはボーナスで手番を行うことができ、逆に手番プレイヤーはペナルティでアクション回数が減ってしまう、というルールがある。手番プレイヤーは他プレイヤーとバッティングしないようなカードをプレイしなければならず、手番以外のプレイヤーはバッティングしそうなカードを用意しておきたい、そんな読み合いがひとつの特徴となっています。

あとは、資源管理も独特。生産ホイールというギミックを使った管理方法となります。


【良いところ】
○生産ホイールの機能がすごい
この資源管理の方法はすごい発明だと思います。ホイールの内側にある数字が現在の資源の量を示しているんですが、資源が潤沢になった時、自動的に新たな上位資源が生み出されるようになっています。それも複雑な処理は不要。ただダイアルを右に回すだけ。これだけで基礎資源から上位資源への変換が完了するのです。この機能はすごい。仕事の出来る(出来過ぎる)職人たちそのものであると言っても過言ではない!

○長くても60分で終わる箱庭ゲーム
箱庭系ゲームは、総じてプレイ時間が長かったりするのですが、「グラスロード」は長くても60分で終わります。平均的には45分程度で終わるんじゃないかと思います。とても手軽で、プレイしやすいです。かといって緩いかというとそうでもなく、すごく頭を使うゲームで、プレイ感は重量級(後述)。

○ソロプレイ可
ボッチ大勝利!(自分はソロゲーやるならテレビゲームやるけど)
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↑仕事の出来過ぎる職人を存分に表現した、新発明・生産ホイール。指示待ち人間ではないところが、有能さを醸し出しています。しかし、ふと気がつくと勝手にガラスやレンガが作られていて、欲しかったあのタイルやこのタイルが買えない……という大惨事を引き起こすことも。「動く前に相談してくれ!」という管理職の悲鳴が聞こえてきます。


【悪いところ】
×考えることが多すぎる
考えどころの多いこと多いこと。しかもその考えどころが、アクションカードを選ぶときにほぼ集約されており、頭がこんがらがります。つまり、カード選択の際に、こういうことをしなきゃいけない → ①相手が選ばなそうなアクションカードを選びつつ、②相手が選びそうなアクションカードも選び、③それが欲しい建物獲得に必要な資源を生み出すためのアクションカードであるようにし、④例えカードがバッティングしても対応できるよう不測の事態にも備えられるアクションカードも選びながら、⑤より多くの得点を得られるタイルを獲得するアクションカードを選んだ上で、⑥欲しい資源を得るための変換工程も検討しておく。カード選択時に、これだけのことを考えなければなりません。しかも考えたとしても、気がつくと職人が勝手にガラスを作っていたりして……泣 ウヴェ、お前は鬼畜生だよ!笑 こんなんじゃもう考えるだけ無駄だよ!!

×やり込み前提で作られている
そんなわけで、初回は考えることの多さに閉口し、ヘボいプレイしかできません。自分のガラス職人集落に目を落とすと、そのヘボさに愕然とします笑 おいおいウヴェ、もう少し手加減してくれよ! 職人技過ぎるよ……。2~3回プレイしないとおもしろさはまずわからない。けれど、初回で挫折する人もいるでしょうね^^;
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↑数回プレイしてもこのありさま笑 見た目からしてヘボい。こんな結果で「あー楽しかった!」と言えるかどうかがキモ。


【総評】
ザ・ウヴェ・ゲーム。そう言ってしまっても良い。ウヴェをプレイした時に感じる、「つまらなくはないんだけど、すごくおもしろいような気もしない、モヤッとした不思議なプレイ感」を、如実に感じ取れるゲーム。まさにウヴェ。“らしい”ゲームです。

しかしそんなモヤッとした感覚は、おそらく考えることが多すぎて、ヘボいプレイしかできず、ゲームプレイ自体を愉しむ余裕がないということがひとつの理由かな、と感じます。

僕自身は複数回プレイしておりますが、やればやるほど色々なところに目を向けられるようになり、最初より2回目、2回目よりも3回目というふうに、上達しているのが実感できます。そうなると、俄然楽しくなってきます。これは、思い通りに動いてくれなかった部下(=職人)たちを、うまく手なずけて思い通り動かせるようになった!という快感なのでは?笑

そんなわけですから、初心者にはまず無理です。楽しさなんて感じられないはずです。経験者だって、初回プレイは思い通りにできないのですから。

これは、ゲーマーが、リプレイを前提としてプレイするゲームです。何度もプレイすることで、スルメ的におもしろさが上昇していきます。まさに“ウヴェらしい”。そんなゲームです。

 駿河屋


あー一度でいいからエッセンに行きたいなぁ……
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タグ: 中量級  2人でも  箱庭系 

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